【カナダ留学Blog】英会話力0から英語環境で働くまでの道のり〜学校編〜【第7回】
こんにちは、ひろです。いつも読んでくださっている方々、ありがとうございます。
前回に引き続き、留学してから働くまでの振り返りを書いていきます。今回は学校編になりまして、ESL期とカレッジ期に分けてお話していきます。
前回の記事を読んでいない方はぜひ↓から読んでいただけると嬉しいです。
ESL期
英語初心者のわたし(詳しくは前回参照)は、カレッジ進学前に語学学校(ESLクラス)に5ヶ月も通いました。
留学エージェントを通して全部まとめて日本から申し込んでいたので、ESLもCo-opと同じ学校で受けました。
語学学校について
最初に、わたしが通っていた学校のESLについて簡単に説明します。
ESLのコースは大きく4種類に分かれていました。
- General English: Lv.1〜8
- EAP (English for Academic Purpose):200、300、400
- IELTS:5.5、6.5
- BULATS:Intermediate、Advanced
※IELT5.5とBULATS Intermediateのクラスは選択授業
4種類のコース(General、EAP、IELTS、BULATS)は途中で変更可能で、例えば最初はGeneralの授業を受けて語学学校の雰囲気に慣れてから、IELTSやEAPのクラスでそれぞれの目的にあった勉強をする、などもできます。
ちなみに、General以外の他3つのクラスはR&WとL&S総合で、ずっと一つのクラスで勉強します。
授業の時間割としては、こんな感じです。
午前(8:30-12:00):R&W、L&S(レベル別)
午後(13:00-15:00):選択授業×2コマ
General English
GeneralのクラスはR&WとL&Sに分かれていて、レベルもR&Wがいくつ、L&Sがいくつ、と割り振られます。
毎週金曜日がアセスメントテストで、この結果をもとに次週のクラスが決定されます。
原則1レベル8週間(8週間かけてテキスト1周する)ですが、テストの結果と授業中の様子などを先生が判断して1ヶ月くらいでレベルが上がることもあります。
わたしの知る限りでは、テストの結果でレベルが下がることはありませんでしたが、「どうしてもクラスについていけない、課題が難しすぎてきつい」など先生やカウンセラーの方と相談してレベルを下げることも可能です。
EAP
EAPは進学希望者向けのクラスで、Generalよりも難易度が高く課題の量も多め。
テキストもより学術的な内容を扱っていて、社会問題や科学技術に対してディスカッションしながら進んでいきます。
うちの学校内でCo-op進学を予定していて、公式の英語のスコアを持っていない生徒はEAP 300クラスをクリアすることを勧められていました。関門になっているだけあって、かなりハードです。
IELTS
名前の通りIELTS受験の対策コース。IELTS対策用のテキストや模試の問題などを使って授業をしています。移民や進学、就職などのために通っている生徒が多いです。
中には、在加歴が長くてスラスラ会話しているような人もテスト用の対策が必要だから、と受講していました。なのでやはりクラスのレベルは高めです。
BULATS
こちらもBULATSという試験の対策クラス。
BULATSとは、日本ではあまり馴染みがないですが、特にビジネス目的に特化した英語の試験です。BULATSコースはIELTSのコースと違って受験目的というより、ただ純粋にビジネス英語を勉強したい人たちが多かったです(うちの学校、ビジネス英語クラス、っていう括りがなかったからですかね)。
選択授業
午後は選択授業があります。週30時間コースは2コマ、25時間コースは1コマ、自分の好きな授業を取ることができます。
ライティングやスピーキングなど、苦手な部分を補うもよし、午前中にGeneralの授業を受けて午後の選択でBULATSなどの試験対策を受けてもよしです。
何を取ればいいか決められないという人は、担当の先生やカウンセラーの方に相談すれば、成績や今後の進路などをもとにアドバイスしてくれます。
わたしのESL生活
わたしはというと、 General Lv.6(4wk)→ General Lv.7(2wk)→ EAP300(8wk)→ BULATS(8wk) と計22週間続けていました。
もともと、申し込み時のレベル分けテストでGeneralの4からスタートで、22週間でカレッジに上がれる、というカリキュラムで見積もりしてもらいましたが、実際には14週間でカレッジ進学に必要なレベル(EAP 300/General Lv.7)をクリアしていたので8週間も時間が余ってしまいました!
今思うとちょっとお金もったいなかった… でもBULATSのクラスで身につけたボキャブラリーなどはカレッジに行ってからも役に立ったので、自分の中ではまぁよしとしてます…。
Generalコースは、だいたい以下のようなスケジュールで進んでいました。
|
授業 |
課題・自習 |
月 |
トピックの導入 |
グラマー、リーディングなどの課題 |
火 |
エッセイのテーマ、書き方指示 プレゼンのテーマ、形式指示 |
エッセイのドラフト作成 プレゼンの原稿草案作成 |
水 |
エッセイのドラフト添削・講評 |
プレゼン練習 |
木 |
プレゼン発表 |
エッセイのファイナルコピー作成 |
金 |
週のまとめ、テスト |
TGIF!! |
週の前半は割とゆるめ。後半にプレゼンやエッセイの提出、テストがあるので慣れるまではキツかったです。でものちにEAPのクラスに移ったら、Generalのクラスなんて屁でもないってくらい楽に感じました。
プレゼンのテーマは幅広く、わたしが経験した中で一番苦労したのは、「スポーツを子供に習わせるのは良いことか、スポーツマンシップとは何か」みたいなやつでした。たまに一人ずつじゃなく、グループディスカッションの時もありました。
エッセイは、自分が好きなブランドを宣伝する、とかテレビゲームは教育上悪影響かどうか、など。トピック自体はそんなに難しくはないんですが、考え出すと意外と時間がかかってしまいました。
EAPだと、こんな感じ。
|
授業 |
課題・自習 |
月 |
トピックについてのディスカッション エッセイのテーマ、書き方指示 |
リーディングの課題 エッセイのドラフト作成 |
火 |
プレゼンのテーマ、形式指示 エッセイのドラフト添削・講評 |
TEDを観てエッセイを書く課題 エッセイのファイナルコピー作成 |
水 |
インクラスライティング |
プレゼンの原稿草案作成 |
木 |
プレゼン準備 |
プレゼン練習 |
金 |
プレゼン発表、テスト |
TGIF!!(たまにリーディング) |
課題の重さが全然違います。
基本的にインプット作業は課題として出され、クラスの中心はディスカッションでした。その場で先生が間違いやすいところの指摘、ボキャブラリーの紹介や発音矯正などをしていきこれらをもとに最終のプレゼンやエッセイに備える、という流れです。
中でも重たかったのがインクラスのライティングでした。テーマを月曜日に出されて、火曜日に作成したドラフトを添削してもらい、ファイナルを作ります。水曜日のクラス中に制限時間(30分とか)で、準備した内容でエッセイを書きます。この時、準備したドラフトやノートは勿論見ることはできません!クラスメイトには、全部原稿を暗記してきてる人もいました。難しい表現を使うと詰みます笑
プレゼンは、選んだトピックについてネットで調べてそれについて説明するようなものから、国連の地球温暖化対策の会議を模擬したものなど、英語だけでなく、話す内容も評価対象だったので、準備にかなりの時間を要しました。
わたしは、とにかくアウトプット(writing, speaking)に苦手意識があって最初の頃はディスカッションで当てられるのが苦痛で仕方なかったです。あと、クラスのみんながEAPの200からずっと一緒に上がってきたところに一人でポッっと入ったので最初の頃は話の輪に入れず…。1、2週でやっと慣れました汗
話すのが苦手だったので、プレゼンは結構ガチガチに原稿を作って発音がわからない単語は何回もテキスト読み上げで確認したり、通学中の電車の中でも原稿を見ながらどう話そうかイメトレをしまくりました。あと、内容のクオリティに謎に凝っていました。なので、先生からアイデアや構成の部分で高評価をもらっていました。
EAPのクラスにいた時の平日の英語勉強時間は4~6時間くらいでした。ほぼ毎日、300~400words程度の作文が2、3出るので、自習時間の大半はwriting、合間にspeaking(プレゼン練習)に使っていたと思います。
BULATSのクラスでは毎週決まってプレゼンやエッセイはなく、テストの類題を演習したり、トピックに沿った内容のYouTubeの動画を使ってディクテーションしたりしました。BULATSのスピーキングテストがとにかく難しくて、最初はせっかくだからESLの卒業時にテスト受験しようかな~と思っていたのですが心が折れました。先生からも、スピークングもう少し慣れてスラスラ喋れるようになれば語彙やリーディングは完成度が高いからC1レベルくらいはいくよ!って励まされました笑
仕事でお客さんや上司と話すようになってやっと物怖じせずに話せるようになったので、今だったらチャレンジしてみても良いかもって思います笑
BULATSに移ってからは毎日課題に追われなくなったので、ここでやっと放課後に友達と遊んだり自由な時間を楽しむことができました。
午後の選択授業は、とにかく話す系の授業を取ろうと思いSpeakingとConvasationの授業をずっと取っていました。(ぶっちゃけこの2つの違いが全然わかりませんでした。同じ先生が持っていて、内容もだいたい同じだった…)でも、22週間もいたので1周してしまって午前をBULATS変えるタイミングで午後もBULATSの中級クラスにしました。
EAPの先生と午後の選択授業の先生がたまたま同じになってしまって、8週間ずっと朝8時から15時まで同じ先生の授業を受け続ける、という稀な状況に見舞われました。笑
多分そんな生徒わたし一人だったと思います。
カレッジ期
カレッジについて
カレッジは、現在4つの専攻に分かれています。
下にいくにつれて期間が長くなります。一番短いカスタマーサービスで8ヶ月(学校4ヶ月+Co-op4ヶ月)、サプライチェーンは28ヶ月(学校14ヶ月+Co-op12ヶ月)です。
それぞれ、学校の授業とCo-opの間には4週間のBreakがありますが、最初の入学オリエンテーションでこれは単なるバッファー期間であってバケーションじゃないからね!!!って念を押されます。笑
一番下のコースはわたしが入学するときにはまだなくて、つい最近開講されたようです。
Co-opプログラムとは?
Co-opっていうのは、生協とは全く関係がなくて、”Cooperative placement”の略です。簡単にいうと、学校で授業を受けることと、企業でのインターンシップがセットになっている教育プログラムのことです。
通学期間に応じて、一定期間の就労ビザ(オープンワークパーミット)が出るので、学校で勉強したことを実践する場が設けられているので単なる留学に止まらず、就労体験(しかもフルタイム!)もできるのが魅力的です。ワーキングホリデーに並んで、移民の足がかりとしても非常に有効な手段とされています。
公私問わず、いろんなカレッジや職業訓練校がCo-opプログラムを開講して留学生の受け入れを行なっています。コースの種類としてメジャーなのは①カスタマーサービス・ホスピタリティ系、②ビジネス系、③IT系、④アート・デザイン系でしょうか。特に①と②は語学学校と併設されていたりするので、比較的入学のハードルも高くない印象です。
わたしのカレッジ生活
わたしは現在、上記に挙げたビジネスマネジメントのコースに通っています。
多くの学校は、「最初に通学+コース修了後にインターン(Co-op)」というパターンだと思いますが、わたしの学科だと4ヶ月通学→6ヶ月Co-op→4ヶ月通学→卒業と、コースの真ん中にCo-op期間が設けられています。それゆえ、就活でもちょっと苦戦しました…。
(Co-op期間中はフルで働けるといっても約半年しかないので、面接まで行けてもだいたい渋い顔されます…。)
コースの内容は、どのコースも共通して「カナダで就職するためには」を柱として、ビジネスの基礎知識(マーケティング、アカウンティングなど)やビジネスライティング、面接やレジュメ対策なども勉強します。
ダイバーシティ環境でいかに組織を回していくかをマネジメントの原理などを交えながら学べるような構成になっています。
どの科目も入門レベルなので、大学ですでに学んでる人にとっては簡単すぎて退屈してしまうかもしれません。 逆に、わたしみたいなゴリゴリの理系出身で大学で全く文系科目を取ってなかった人でも充分ついて行けます。
カレッジの授業は基本夜(15時〜21時)で、ESLのクラスと入れ替わりで校舎を使っています。 月水と火木が同じ教科で、金曜日は補講日なので基本通学するのは週4日です。
参考までに、わたしの前期の時間割です。
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月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
15:00-18:00 |
Interpersonal Skills |
Management |
Interpersonal Skills |
Management |
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18:15-21:15 |
Marketing |
|
Marketing |
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大学と同じように課題、小テスト、中間・期末試験と期末にプレゼン、クラスによってはレポートが出たりします。
大学の授業が1回90分で週1コマだとすると、ここでは1回3時間、週2コマなので、単純計算で4倍速で進みます笑 ただ、1学期に取る科目数が少ないので、そこまで大変ではないです。
平均して1日あたり2、3時間を予習復習と課題につかっていました。
課題はグループワークとして出されることが多く、わたしはこれが一番キツかったです。
わたしの周りは、端的にいうと「勉強なんてどうでもいいから合法的にカナダに長く滞在できて働けるビザが欲しい」って人が多くてそういう人たちとグループワークで半強制的に一緒に作業しないといけないのでメンタルが削られます笑
しかもみんな締め切りにルーズ笑 今となっては、ある意味こういうのも含めてダイバーシティのリアルを学ぶことができたので良い経験になったとすら思います。
「出席さえしてれば単位がもらえる」ということは断じてありませんので、もし単純にワークビザ目的でCo-opにアプライしようと思っていたら(いないと思うけど…)、トータルで考えるとコスパもよくないのでやめたほうがいいです。
自由時間の使い方
わたしは学校がある日は勉強に集中したかったので、平日はバイトを入れずほぼ毎日図書館で勉強したり、就活情報を見たりして過ごしていました。
ダウンタウンの中央図書館は10時からオープンなので10時から授業が始まる前まで基本図書館で課題をやったり、レジュメ・カバーレター作成や日本にいるときにやろうやろうと思いながら全然手がつけられていなかったプログラミングの勉強(独学)をしたりしました。
プログラミングの勉強にはProgateを使って、1ヶ月だけ課金しました。
週末だけ夫婦でやっているB&Bのハウスキーパーをしていて、これがいい運動と息抜きになっていました。
ハウスキーピングが10時くらいに始まって、だいたい13時~14時くらいに終わり、いつもオーナー夫婦がお昼ご飯を出してくれました。 お客さんとのやりとりはそこまで頻繁にあるわけではなかったですが、オーナーとのやりとりは全て英語だったので多少は英語を使う機会もあったかな…?
バイトに行っているというより親戚の家でお手伝いをしているみたいで楽しかったです。
クラスメイトとはグループワークの時に図書館で集まるくらいで、あまりhangoutしなかったです。ESL時代に仲の良かった子とたまーにご飯に行ったり、2週間に1回外食とか出かけるかどうか。せっかくカナダに来たのに割と一人時間が多かったです。
思い返すと、「カナダにいる」という恩恵を100%活かしきれていなかったのが悔やまれますね。その時その時は必死で生きてる、って感じだったんですけでね。笑
まとめ
今回は、ESLとカレッジについてお話ししました。
今振り返ると、あの時もっと放課後とか友達と遊んでおけばよかった!とか、バイトもう少しいっぱい入れてお金稼いでおけばよかった!とか、後悔することも多々あります…。
なまじ滞在期間が長めで、2年あるからこれはまた来年でいいや、とか次の機会でいいやって先延ばしにしてしまうとあとで痛い目にあいます。泣
短期の留学やワーキングホリデーをこれから計画される方は、今すぐ渡航自体はできないけれど、留学先で目一杯満喫できるようにぜひお金を貯めたり英語力を磨いたりしてください。
もし、カレッジやCo-opを考えていてもっとこういうことが知りたい!っていう方はTwitter(ひろ(Vancouver 留学垢) (@hirovan1) | Twitter)にDMしていただければ答えられる範囲でお話できると思います。
それでは、ここまでお付き合いくださった方々、ありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう( ´ ▽ ` )